2025年 秋の企画展 「勝海舟と海舟をめぐる人々」

 老中首座の阿部正弘は、ペリーの来航や日米和親条約の締結をきっかけに軍備を強化していきました。武家諸法度で禁じられていた500石以上の大型船建造を解禁し、品川台場を築造、大砲を鋳造させます。また西洋の軍事技術を研究させて欧米列強国に対抗しようと、洋学所(のちの蕃書調所)を設置し、長崎には海軍伝習所を造らせました。さらに剣術や洋式砲術を訓練させる講武場(のちの講武所)も設置しました。
 一方、慣例にとらわれない人材の登用もおこないましたが、抜擢された1人に勝海舟がいました。
 安政2年(1855)、勝が33歳の時、長崎海軍伝習所に伝習生として派遣されました。それまでの蘭学の修業が生きることになり、ここで主に蒸気船の運用を学ぶことになります。
 幕府が長崎に海軍伝習所を開設した理由は、軍艦をオランダに発注していましたが、軍艦を動かせる人間がいないため、人材を育成しないといけなかったからです。
 勝は長崎で海軍技術を学び、人脈を得ました。また神戸海軍操練所の開設に尽力し、幕臣として活動する中で多種多様な人物と出会い、その経験や人材との連携によって、江戸城無血開城などの偉業を成し遂げました。

  • 企画展

    「勝海舟と海舟をめぐる人々」

  • 開催期間

    9月18日(木)~11月9日(日)

  • 休館日

    月曜日 *11月4日(火)は休館
    但し9月22日(月)、10月13日(月・祝)、11月3日(月・祝)は開館致します。

  • 開館時間

    10:00~17:30(入館は閉館30分前まで)

  • 入館料

    大人1000円、高校生・大学生600円、小中学生300円
    団体料金(20人以上)は各100円引き
    友の会会員は無料(会員証提示)