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講演会レポート「館蔵品にみる渋沢栄一の素顔」

2020.10.13

9月20日に開催した霊山歴史館の講演会「館蔵品にみる渋沢栄一の素顔」についてレポートします。1回ごとの定員を絞り、座席間を開けるなどの新型コロナ感染拡大の防止策を講じた上で、聴衆の方々にはマスク着用で参加いただきました。

今回は木村幸比古副館長による講演で、渋沢の生い立ちから経歴、また渋沢の人物像を彷彿とさせるエピソードなどを約1時間にわたり解説しました。

写真:講演会の様子

近代日本の資本主義の父といわれた渋沢は、500の会社と600の慈善事業を起こし、ノーベル平和賞の候補に2度なりました。またポリシーを持つ人や夢を語る人物にしかお金を貸さなかったといいます。

当館が所蔵している色紙「為此春酒以介眉寿」は、徳川慶喜が渋沢の還暦祝いの明治33年(1900)に贈ったものと推測されます。一橋家に仕えたこともある渋沢に、慶喜が長寿を願い記したものと思われます。

講演の最後には渋沢栄一の座右の銘(徳川家康公遺訓)を副館長と参加者全員で音読し、講演終了後は、この日特別に会場に掲示した霊山歴史館所蔵の渋沢の漢詩「舟車二萬一千里 路似連珠縈作環 到處只聞邦土富 一誠酬得萬情還」と共に撮影する参加者の姿が見られました。