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2023年 新年のごあいさつ 松下理事長

2023.01.04

明けましておめでとうございます。
皆様におかれましては、ご家族ともども清々しい新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。

「戦後、日本人は自らを律する内的規範を失ってしまいました。今や国民的な精神の回復が時代の要請となっておりますが、その精神とは、私心を捨てて世のため人のために尽くそうとする『滅私』の精神であり、ほかならぬ明治維新の精神そのものなのです。」

 これは、昨年8月24日に逝去されました京セラ株式会社 名誉会長(当時)稲盛和夫様が平成11年1月31日、霊山顕彰会第3代理事長にご就任後、財団発行の機関紙「維新の道」で発信されたおことばです。

 稲盛様は、政財界、文化学術、社会貢献と幅広い分野で輝かしいご功績を残されましたが、同氏の経営哲学すなわち「フィロソフィー」は「利他の心」であり、前述の明治維新の精神にほかなりません。

皆様方のご支援により、本年7月に、霊山顕彰会は創設55周年を迎えることができますが、うち13年間は、稲盛様が理事長として財団運営にご尽力いただきました。新年の抱負を申し上げる前に、まずは、私の3代前の理事長 稲盛様を偲び、衷心より哀悼の意を表明させていただきます。

世界情勢の不安、気候変動、円安・物価高、コロナ禍など、現代社会は深刻な問題を抱えていますが、幕末も、ペリーの来航に始まり日本中が開国・攘夷に揺れた時代の大転換期でした。その国難に身命を賭して敢然と立ち向かったのは、若き志士たちでした。

今こそ、我々は、先覚者の清冽な志に思いを致し、「利己」ならぬ「利他」の心で、諸課題に対峙し、打破していかなければならないのではないでしょうか。霊山顕彰会は「志士たちの精神を後世に継承していく。」という創設理念の実践に向け、さらなる事業発展を目指してまいります。

 皆様の安全とコロナの早期収束をご祈念申し上げますとともに、弊財団に対する一層のご指導・ご支援をお願い申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。

 

公益財団法人 霊山顕彰会
理事長 松下 正幸