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2025.01.03
明けましておめでとうございます。
皆様におかれましては、ご家族ともども清々しい新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。
また、旧年中は霊山顕彰会に格別のご支援を賜り、誠に有難うございました。
特に、歴史館の活動においてコロナ禍の自粛期間中は停止していたお客様向けイベントも順次復活させ、来館者数も徐々に回復基調にあります。
松の内が開けますと、早くも春に向けた季節感となってまいりますが、当館におきましても春の企画展示「錦絵に見る幕末の世相」を1月22日(水)から開始いたします。多くの皆様のご来館を心よりお待ちいたしております。
さて、新年を展望いたしますと、コロナ禍の経験を経て世の中の様式、価値観が大きく変容した後も、潮流や環境変化は留まる所を知りません。
2025年の話題からいくつかを取り上げてみますと、「生成AI」の企業活動への応用は、人々の働き方に大きな影響を及ぼすと言われています。また、新年より米国新政権がスタートし、日本をとりまく状況もまた、大きく動くでしょう。さらに、ここ数年来頻発する異常気象で、線状降水帯や酷暑が定着し、これまでの四季が、「五季」と呼ばれるようになってきました。そして、いまだ続く国同士や地域の分断・紛争、そして平和への願い。まさに各方面とも混沌としておりますが、こういった状況下、それぞれの本分を果たして行くためには、自らの進化・適応が大切と存じております。
幕末期、国内の政治混乱と諸外国の圧力が重なるという未曽有の状況を迎えました。それまでの価値観や、長年保たれていた均衡を、新たな潮流のもとで見直す時期が押し寄せてきたということでもあります。
そのような国難において若き志士たちが中心となり、奇跡的と言われるほどの短期間で政治・文化・産業等、広範囲にわたる改革が実現されたのも、先覚者の教えに加え、2000年にわたる長き歴史の中で諸外国からの優れた考えを都度柔軟に日本に合うよう取り入れて、自らを進化・適応させてきた「日本伝統の精神」が原動力となっています。
明治維新からおよそ150年経った現代もまた、世界レベルで様々な変化が起き、進むべき道はいずれもまだ不透明ですが、こういった時こそ、日本伝統の精神を次世代へと継承する財団創設以来不変の使命への思いを強くする次第です。
霊山歴史館は、倒幕派、佐幕派に偏らず、国の将来を考え行動した志士の足跡として紹介しております。ご来館の方々には歴史を知って多くの示唆を感じとり、自らの学びも見つけていただけるような博物館でありたく存じております。
最後に、霊山歴史館周辺の近況をご紹介いたしますと、外資系高級ホテルが歴史館の東西に近接して開業し、より多くの外国人観光客が界隈を行き交うようになっております。この状況を踏まえ、志士の精神や行動を外国人のお客様にもご紹介できるよう、館内展示における英訳パートを増強いたしました。
歴史館をとりまく今の環境に対しても進化・適応し、準備万端整えて多くのお客様をお迎えすることができればと存じます。
また、会員企業のお客様におかれましても、従業員の皆様のお越しは勿論のこと、国内外を問わずお客様とのコミュニケーションの場としてもご活用賜れば幸いです。
本年が皆様にとりまして輝かしい年になりますよう、ご祈念申し上げますとともに、一層のご指導・ご支援を賜りますようお願い申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。
公益財団法人 霊山顕彰会
理事長 松下正幸