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企画展『幕末京都動乱 ~安政の大獄から鳥羽伏見の戦いまで~』見どころ紹介

2022.06.23

武器であることを隠した

『富小路任節 魚刀(とみのこうじにんせつ ぎょとう)』

朝廷から幕政改革を求めるため水戸藩へ下された『戊午(ぼご)の密勅』。その密勅の降下に携わった人物の一人が富小路任節です。本資料は、任節が水戸へ向かう道中に護身用として所持したと伝わります。僧侶である任節が刀剣を持ち歩けば怪しまれるので、魚の形をした木刀を携えたのでした。

当時一大イベントだった和宮の婚礼行列

『錦絵 和宮降嫁女行列之図』

歌川国貞画。孝明天皇の妹である和宮が、将軍・徳川家茂へ降嫁する模様を描いた錦絵で、駕籠に乗っている女性が和宮です。供廻りが全て女性として描かれた珍しい構図で、背景に描かれている梅、松の木に、駕籠や傘、挟箱に見える笹(竹)の家紋で、「松竹梅」をあらわしていると思われます。

薩長同盟について木戸が詠った

『木戸孝允 都々逸 うめと桜』

慶応2年(1866)1月、薩摩藩と長州藩の間で結ばれた【薩長同盟】について、木戸孝允(桂小五郎)が詠った詩です。うめは長州、桜は薩摩を指し、「同時に咲くはずのない梅と桜が一緒に咲くくらい薩長同盟の成立は大変なことだった」と述懐しています。

空から降ってきた⁉

『ええじゃないか 貼札』

「ええじゃないか」は慶応3年(1867)の秋から冬頃にかけて東海、畿内、中国、四国の各地で流行した民衆の世直し踊りです。また「ええじゃないか」にあわせて、伊勢神宮や諸国の著名な社寺の御札が天から降下したといいます。本資料も、「ええじゃないか」にあわせて天から降下したという貼札です。

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